「助太刀屋助六」2002年 日本





2002年
監督:岡本喜八
出演:真田広之、村田雄浩、鈴木京香、仲代達也 他

助太刀屋を稼生業にしている助六は7年ぶりに故郷へ帰ってきた。そこで幼馴染の太郎に会い、もうじき仇討ちが始まる事を知りはしゃぐ助六。しかしその仇とは、助六の生き別れた父親だった。

岡本喜八監督の遺作

何も考えずに観ればいい娯楽時代劇。
時代劇が好きな人にとってはあまりこの映画はお気に召さないかもしれません。現代劇だと思って観た方がいい。

特別ストーリーにひねりがあるわけでもないんですが(でもちょいちょい伏線が貼ってあったりもする)、台詞は粋だし全編に渡ってユーモアが溢れててノリが良い。岸田今日子のナレーションがやたら面白い。『仇討ち』っていう暗くてジメジメしそうなテーマをコミカルに爽やかに描いてるのが良いんです。
何より音楽が良い!和とジャズを融合したような感じでとってもおしゃれ。

助六は故郷を出て7年間、助太刀屋を稼業として生きてきた。
勝手に仇討ちに参加して感謝されれば気分が良い、ついでにお礼ももらえればなお気分が良い。刀を抜かずに生きてきたので、刃はサビサビです。
この助六が底抜けの明るさで物語を引っ張っていく。明るくてとぼけてて粋で良い男なのかダメ男なのかよくわからんが憎めない、そんな男。

いざ敵討ちに行こうと思ったら刀錆びてて抜けないくだりはチャップリンみたいで面白かったし、それで気が抜けてしまうようなところもあっさりしてて好き。その後で父親が買った墓石で刀研ぎながら『墓石磨いてんだよ』って言うところとか好きだなあ。

しかし何が凄いって登場人物の年齢設定が凄い。
主人公の助六は24歳の設定。演じてるのは真田さん。助六は24歳。真田さんはこの時40か41。助六は24歳・・・・24歳って。爆

確かにヒゲ無しで元気いっぱいに動き回ってると多少若くは見えるんだけど、さすがに24歳という設定はキツイ。
真田ファンフィルタを通してもキツイのに、助六の幼馴染が村田雄浩だったり鈴木京香がおぼこ娘という設定だったり、とにかく中の人の年齢無視っぷりが凄い。
でも真田さん、これの直前まで撮ってたのが陰陽師で、これの後がたそがれ清兵衛なんだよね。そう思うとかなり頑張って若返ってると思う。太腿丸出しだし。ふふふ。

でもねぇ、やっぱこんだけ動けるとね。この映画って真田さんのこの動きがあるから観てられるんじゃないかと思うよ。違う人だったらもっと締まりのない感じになってしまってたんじゃないかと。『EAST〜』観た時もそう思ったけど。あの動きは真似したくてできるもんじゃないからなあ。
狭い空間の中を終始ハイテンションで飛んで跳ねて走って、結局ラストまで引っ張られちゃう。

カメオで竹中直人や嶋田久作、天本英世も出演。実は助六の父親だった仲代達也!渋い!
今回は真田さんがはしゃぎ担当wで落ち着きない役だったので、仲代さんが出てきたら画面がピリっと引き締まった。棺桶作ってるじーさんは小林桂樹!仲代達也の仇討ちをする側は岸部一徳、風間トオル、鶴見辰吾。
ナレーション兼やり手なババア役の岸田今日子も相変わらずです。
何気に豪華キャスト。こうして見ると若手一切使ってないのね。

話的にちょっと突っ込みたいところもあるんですが、それもどうでもいいやと思ってしまえる楽しい映画。