「リプレイスメント・キラー」1998年 アメリカ





1998年
監督:アントワーン・フークア
出演:チョウ・ユンファ、ミラ・ソルヴィノ、ケネス・ツァン 他

チャイニーズ・マフィアに母と妹を人質に取られている凄腕スナイパーのジョン(ユンファ)は、ある暗殺計画に背いたために今度は自分が命を狙われることになってしまう。
ひょんなことから、公式書類の偽造屋・メグ(ミラ)も巻き込み逃走するが…

ユンファはすっごくかっこいいんだけどね…

そうゆうわけで、祝!ユンファのハリウッド進出1作目でございます。

ミュージックビデオ風味でなかなかかっこいいオープニング。
なのにドン!と置いた銃弾にでっかく「死」って彫ったりしてあってこれはいかがなもんかね…
これで噴き出すのは日本人だけ?アメリカの人的には「イケてる!」ってなるのか。

マフィアのボス(ケネス・ツァン)の息子が刑事に射殺され、ユンファは「あの刑事の7歳の息子を射殺しろ」と命じられます。しかも刑事の眼の前で、殺せと。
根は優しいユンファはその任務を遂行することができず、今度は自分がマフィアに命を狙われるハメになる。

と、いうことは人質に取られている母と妹の命も危ない。
ちなみになんで母と妹が人質に取られてるのかって説明は一切なし。つまり気にしちゃいけない。

早く中国に戻らなきゃ!でもパスポートがない…ってことで、友人から「超めんどくせー女だけど」ってことで紹介されたのが、パスポート等の偽造で生計を立てているミラです。

で、パスポートの偽造を依頼しているところをケネス・ツァンの手先に襲撃され、なんやかんやと言いながらミラを巻き込み逃走しながら バンバン撃ちまくるっていう映画です。
全体の8割くらい銃撃戦で占めてます。

挽歌シリーズのジョン・ウーが制作に関わっている。だけど挽歌シリーズのような泥臭さはあんまりなくて、なんというか小奇麗にまとまってるって感じです。
ユンファはほんとに踊りながら撃っているように見えて、「映画史上、最も美しい銃撃戦」のキャッチコピーはあながち過大広告でもないかなと…映画史上最も美しいかどうかはわからんけど。
ミラの戦闘能力の高さにもビックリですが、なんでこんなに強いのかっていう説明も一切なし。笑
あなたただの偽造屋さんでしたよね?

殺し屋という設定と、まだ英語の発音がちょっとな〜っていう事情もあってか、ユンファはとにかく寡黙で表情もほとんど変えないキャラクター。彼の魅力が十分出ているかというと、正直「うん」とは言えない。
顔見せ的な効果は2作目の「NYPD15分署」の方が強いよね。

「NYPD15分署」1999年 アメリカ

2018.02.21

ただ、何が狙いなのかはよくわかんなかったけどとにかく顔のアップが多くて。ユンファのちょっとした表情の変化とか眼力の説得力とか、そうゆう部分はすごく楽しめるし個人的には大満足。
しかしファンでもなんでもない人とか劇団ひとりに見えて仕方ないという人からしたら、あの顔圧の強さはちょっと胸焼けするかもしれません。

駐車場からバックで出てきた女性撃たれた時の表情とか、ミラにお金を多く渡しすぎて「チップね」って言われた時の顔(←唯一の笑いどころ)とか、すごく良い。
ミラに拳銃突きつけられてる時の表情も好きだな。あのシーンのユンファは終始色気がダダ漏れしててたまんないっす。

DVDの特典映像は未公開シーンやメイキングなど、ユンファ好きさんにとってはなかなか嬉しい内容。
メイキングでは特に、本編ではほぼ見られないユンファの笑顔がたくさん見れるし彼の人柄がよくわかるし、スタッフさんたちにもすごく愛されてたんだなあっていうのもわかって嬉しくなります。
「もうひとつのエンディング」も必見。こっちを本編に使っても良かったんじゃない?

しかし一番注目すべきは、監督の音声解説。
この作品は登場人物…特にユンファの背景が全然見えてこなくてそこが作品としてイマイチ評価されない一因でもあると思うのだけど。
そこはどうにも致し方なかったというのが、監督の音声解説でわかります。
これが香港返還直後の作品であったというのは、もう運が悪かったとしか言い様がないかも。

で、それによって削除せざるを得なかったシーンも特典映像に入ってます。ほんの数分のシーンなんだけどさ。
殺し屋であるユンファが、絶対に他人には話さないであろう自分の過去を語る。しかもその相手がミラである、っていうのはこれは本来ならかなり重要なシーンになるだったはずだし、本編に入っていたら作品としての評価も多少は変わってきたかもしれないなあと。
いろいろあって、ここを削ったのは苦渋の決断だったんじゃないかと察する。

そうゆうことで、ひと言でまとめちゃうと「もったいない」って感じです。
でも1時間半でサクッと観れるし、なんだかんだでユンファがかっこいいもんでちょいちょい観返してしまう作品。