「風の輝く朝に」1984年 香港





1984年
監督:レオン・ポーチ
出演:チョウ・ユンファ、イップ・トン、アレックス・マン

舞台は1941年、太平洋戦争勃発により日本軍の侵攻にさらされる晒される香港。
密航に失敗したフェイは日雇い労働で一緒になった若者・カイと友人になるが、フェイはカイの恋人・ナンを好きになってしまう。

3人は中国内地へ渡ろうとするが…

字幕なし鑑賞のレビューを記載していましたが、字幕版で観直したのでリライトしています。

今日明日がどうなるのかもわからない時代を生きた若者

これは恋愛映画と言っていいのかどうなのか。
一応、三角関係っていう関係がベースになって話が進んでいくんだけども。

日本軍の香港侵攻が背景になっているので、ここで描かれる日本軍の姿は鬼畜のひと言に尽きる。もろ反日映画なんですよね。
日本人が観るにはちょっと酷な作品ではあります。

ただ、本来ならかなり暗ーくなるはずの話が…
メインの3人が明るいし前向きだし、笑顔だしたくましいしで。暗い背景が霞んで見えてしまうほど活き活きしてて、それが悲しくもあったり。
生まれてくる時代を間違えたとしか言い様がない。

フェイはカイとナンのためを思って、時には裏切りに近い行動を取ったりもする。結果それで何度も二人の危機を救うわけで、頭が良い人なのね。
ナンのことも好きなんだけど、カイの恋人だから…何も言わないんだけど、ナンを見る視線は愛情に満ちてる。ユンファの眼差しはやっぱり素晴らしいっす。

ナンはフェイのことをどう思ってたんだろうね。
フェイの気持ちには気付いてるようにも見えるし、ひょっとしてナンも…という雰囲気がしないでもない。
あのキスシーンは、ナンがアヘンでぐらぐらしててやっちまった感もあるけど…しかしまあこのキスシーンは素晴らしかった。
フェイが表情変えずに最初後ずさりしてるのがね!ここよ、ここ!
とまどいと熱い気持ちがまぜこぜになってて、ここは何度観ても胸が熱くなるよ。

 

友情とは愛情とは何であるかを考えさせてくれる作品です。
自分は友だちや好きな人をこれほど想うことができるだろうか、と…フェイの最後はそれの究極だったけど。
映画から学ぶことはたくさんあるね。

日本軍が広東語ペラペラで日本語はカタコトだったり突っ込みたいところは色々あるものの、突っ込みどころを探して笑うような作品でもないのでここでは控えます。

ところでナンは最後「私は今、ひとり」って言ってたけどカンはどうなったの?
なんとなくフェイが間に入ってないとあの二人続きそうにない気もするけど、結局別れたのか。
それともカンも、動乱の最中に命を落としてしまったのか。

うーん。