カッコイイ有島一郎を見て!『どぶろくの辰』

1962年
監督:稲垣浩
出演:三船敏郎、三橋達也、有島一郎、淡島千景、池内淳子 他

発破だぞー!でドーンと爆発したら不発弾も爆発してゴロゴロ人が死ぬという驚きのオープニング。

不発弾だらけの工事現場、所謂「タコ部屋労働」と呼ばれている過酷な労働をしている土方たちが描かれていますが、三船敏郎や淡島千景のキャラもあって、明るい娯楽アクション映画に仕上がってます。
同じく劣悪な労働環境を描いた『蟹工船』とはえらい違い。

屁の音と共に登場する三船はどぶろく好きで飛びっちょの名人。
ガサツで口も悪いけど、真っ直ぐで男気があって優しいヒーローという、いかにも三船な役。
その相棒的存在が有島一郎。これの有島一郎はちょっといいっすよ!
有島一郎の話だけしたらもうこの感想文終わってもいいくらいです。

三船に惚れちゃう飲み屋のチャキチャキママが淡島千景で、三船に惚れられる炊事場の女子が池内淳子。
二人とも気が強いツンデレ系だけど、個人的には池内淳子の方が加減が良くて好きでした。
淡島さんはちょっとやかましすぎてね…

で、この工事現場をライフル片手に仕切ってるのが三橋達也です。
三橋達也はライフルが似合いすぎる。ギラギラして脂っこくてちょび髭で熊みたいでいかにもヒールって感じの見た目。素敵。
しかし土方が何かやらかす度にライフルバンバン撃ってるけどいいの?普通に殺しちゃっていいのか?
あんな岩がゴロゴロのしてるところで走ったり転んだり殴り合ったり、出てる人たちみんな怪我しなかったんだろうかと余計な心配をしてしまった。

これって話をどう説明していいのかわかんないんだけど、コメディ色強くてちょっとしたラブコメとしても見れるし男臭いアクションとしても見れるし、池内淳子の気を引くためにワンワンニャーニャー言う三船も見れるしで、難しいこと考えないで観たらいいんじゃないかと思います。
三船のニャーニャーはあれ本人がやってるんですか?三船ファンは悶えちゃうね。

 

…有島一郎の話していい?(笑)

これの有島一郎、むちゃくちゃかっこいいんですよ。
イケメンなの!イケメン!まじで。

喜劇のイメージが強いじゃないですか。そもそも私の中には喜劇のイメージしかなかった。
その有島一郎がさ、無口で、渋くて、尺八吹いて、三船のストッパー的な役割で。
…かっこいいの、これが。

三船と二人で、不発弾の処理してる時のかっこよさ。
三船がバタバタしてる時に画面の外からターーーっと走ってきて、間一髪で導線噛み切る有島一郎のかっこよさ!
もう!かっこいい!

「ぇえ…ちょっとまって」「あれっ?かっこいいぞ…あれっ?」って思いながら有島一郎ばっかり見ててあんまり話が頭に入ってこず(笑)
散々かっこよかったくせに最期はなかなか雑な扱われ方をされていて泣きました。

とにかくかっこいい有島一郎を見てくださいってことです、はい。